引越しや部屋の模様替えの時など、インテリアを買い揃える場合に、「モダンなイメージ」だとか「アジアンテイスト」、「カントリー調」などと全体のテイストや色合いなど部屋のイメージを決めてからインテリアを購入されるる方も多いでしょう。
完成イメージをいろいろ頭の中で思い巡らせている時が、最も楽しい時でもあるのですが、これは、インテリアを購入する際の最初のステップとして正しいと思います。部屋全体の統一感というのは、落着いた快適な空間には不可欠な要素ですし、最初に部屋のテイストを決めておけば、後からインテリアを買い足していっても違和感なく揃えられるので何かと便利なのです。
しかし、せっかくイメージどおりにインテリアを揃えたにもかかわらず、「どうも全体的にしっくりこない」という経験をされた方も結構いるのではないでしょうか。これには色々な原因が考えられますが、そのひとつに部屋のイメージと自分の生活スタイルと合っていない、というのがあるのではないでしょうか。
雑誌やネット上にある「お手本」のようなインテリアには、そこに住む生活者の臭いがありません。むしろ意図的に無臭にしている場合もあります。言わば、インテリアを主役にしてクローズアップしているのです。これは雑誌として正しいあり方です。しかし、実際の生活空間にはインテリアが主役となると言うのは稀でしょう。モデルルームのような生活感のない部屋をイメージしても、そこに主役であるあなたの生活スタイルを反映させてなければ意味がないのです。
この「お手本」と「現実」のギャップが「どうも全体的にしっくりこない」につながるのです。
もちろん雑誌にある「お手本」が、まったく役に立たないと言っている訳ではありません。編者の文章はもちろん、写真やイラストといった活字になっていない部分にも、センスアップにつながるヒントが多々あるのは言うまでもありません。大事なことは、雑誌のテイストをそのままコピーするのではなく、そこに自分の生活スタイルを加味したオリジナルのテイストをつくるということです。
書斎といっても、ただ実務的なことができれば良い、と言うのであれば別ですが、少なくとも自分だけの快適空間をつくりたい、と言うのであれば、生活スタイルを踏まえたイメージづくりはしっかりやっておきたい作業と言えるでしょう。